「苦しみの全くない世界」
この世は地獄だ、と心の底から思わなければ、苦しみの全くない世界を望もうとも思わないだろうなぁ。
この写真は、十円玉に描かれている平等院鳳凰堂。
1052年、藤原頼通によって京都府宇治市に開かれた寺院で、鳳凰を屋上に戴く鳳凰堂(国宝)には仏師・定朝作の阿弥陀如来像、周りには52体の雲中供養菩薩像が音楽を奏しています。
外観も、内観も見学させていただいて、1000年前の時を超えて、頼通さんはきっとこういうことをしたかったのだろうなぁと思いを馳せてきました。
ボクたちは何を見せられているのかなぁ、とか。生きるってどういうことなのかなぁ、とか。新型コロナウイルス感染症で感じたようなことを、深く、そしてじっくりと、染みるように考える時間だったように思う。
ここまで達観させられると、時間は存在しないんだなぁと。そしてボクたちは1分1秒をどう過ごすのか、いや、時間そのものの概念をブラッシュアップしないと、いつまでも時間に囚われてしまうことになるのだなぁと。
そろそろ、時間を手放す時が、きたのかもしれない。
頼通さんは、音楽で苦しみを減らしていたみたい。今も変わらないね。