斉藤幸平さんの『人新生の「資本論」』を読了しました。
長かったようで短かったけど、やっぱり長かった。
本書は、予測されるカウンターに対して、ていねいにかわしたり、受け止めたりしつつも、きっちりと自分の攻撃もヒットさせながら、戦略を提示してくれるものでした。
現代がなんでこんなことになっているのか、本質的な問題を浮き彫りにさせてくれます。
この八方塞がりのような状況の中で、どうにかこうにかして見つけたひとすじの光のようなものを見せてくれたように感じました。
しかしながら著者も記載しているように、どうやったら抜け出せるのだろうか、ということを考えれば考えるほどに絶望感もまた迫ってくるような気もします。
「脱成長」というのはすごく分かります。だって現代は過剰すぎますもの。過剰の上塗りもいいところでしょう。その過剰は、地球、海、土地、そして我々人間の労働の搾取から生まれているわけですから。
本書はディスタンクシオンのように、とある世界の入り口に立たせてくれるものだと思います。
5W1Hでいうところの「what」です。そこから「how どのように」についてもご紹介いただいています。
さて、ボクたちはどう生きればいいのでしょうか。
まずは、色々な問題をしっかりと、ていねいに分けながら、考えていくことが必要に感じました。